ギークス、24年3月期は売上高48%増、営業益84%減に G2 Studios事業で下期に一部タイトル終了や新規受注の遅れが発生 Launchの減損計上で最終赤字拡大

ギークス、24年3月期は売上高48%増、営業益84%減に G2 Studios事業で下期に一部タイトル終了や新規受注の遅れが発生 Launchの減損計上で最終赤字拡大

ギークスは、2月9日、2024年3月期の連結決算を発表、売上高は主に豪州子会社Launchの業績が想定を下回ったことで若干の未達となったが、管理コストを抑制することで、営業利益、経常利益はおおむね計画通りとなった。
なお、最終損益の赤字が大きく膨らんでいるのは、Launchののれんおよび顧客関連資産について減損損失15億5600万円を計上したことが影響している。
売上高237億3900万円(前々期比48.4%増)営業利益9000万円(同84.6%減)経常利益8200万円(同85.5%減)最終損益14億7300万円の赤字(前々期2億4400万円の黒字)
主なセグメント別の状況は以下のとおり。
①IT人材事業(国内) 売上高140億8900万円(前期比10.4%増)、セグメント利益11億4300万円(同7.9%増)ITフリーランスの需要は高く、事業は好調に推移した。計画的に広告宣伝投資を抑制しつつ、組織強化のための採用強化と社内教育体制の拡充による強固な体制作りに注力した。
なお、インボイス制度の施行に伴い「免税事業者等からの仕入れにかかる経過措置」を適用した。その結果、同社を利用する免税事業者のITフリーランスは施行前と同水準の報酬を得ることが可能となる一方で、同社においては報酬の一部が仕入税額控除不可となり売上原価が増加する。しかし、制度施行前より影響を見越したテイクレートの見直しを図っていたため、獲得利益にかかる影響は限定的となった。
②IT人材事業(海外) 売上高71億6200万円、セグメント損益1億3500万円の赤字包括的な人材管理ソリューションを提供するMSP(Managed Services Providers)事業の新規契約獲得に注力したが、想定よりも受注が遅れ、業績は取得時計画を大きく下回る結果となった。修正計画による将来キャッシュ・フローに基づき価値評価を行った結果、のれんおよび顧客関連資産について減損損失15億5600万円を計上した。
③G2 Studios事業 売上高21億1100万円(同27.1%減)、セグメント損益3億5600万円の赤字(前期1億2100万円の黒字)バンダイナムコオンラインが配信する『アイドリッシュセブン』やバンダイナムコエンターテインメントが配信する『僕のヒーローアカデミア ULTRA IMPACT』などのタイトルの運営と新規開発を行った。下半期における一部タイトルの運用終了や新規受注の遅れによりセグメント利益は赤字となった。なお、2024年3月29日において全株式の株式譲渡を行ったため、2025年3月期より連結対象から除外されることになった。
④Seed Tech事業 売上高2億8100万円(同59.9%増)、セグメント損益2300万円の赤字(前期3100万円の赤字)SaaS型DX/IT人材育成サービス「ソダテク」の提供や、フィリピンセブ島へのIT留学事業、オフショア開発受託事業を行った。IT職未経験の若者にIT人材としてのキャリアをスタートするための研修および実務機会を与える「Seed Tech Camp」を開始するなどIT人材の育成に取り組んだ。

■通期業績予想は前回予想から変更なし

なお、2025年3月期通期の業績予想については、以下のとおり。
G2 Studiosの全株式を譲渡したことに伴い、連結の範囲から除外したことから、2025年3月期よりG2 Studios事業は報告セグメントが廃止となる。
売上高263億円(前期比10.8%増)営業利益5億5000万円(同505.3%増)経常利益5億4500万円(同670.7%増)最終損益3億3600万円
Source: Social Game Info
ギークス、24年3月期は売上高48%増、営業益84%減に G2 Studios事業で下期に一部タイトル終了や新規受注の遅れが発生 Launchの減損計上で最終赤字拡大

Author: freelance